Vol.291 1999

特集「よみがえる鯉が窪湿原」

鯉が窪湿原は,岡山県哲西町矢田谷,鯉が窪池の奥に広がる湿原で,標高550m,面積は3.6haあります。この湿原には,かつて日本が大陸と陸続きだったことを物語る満朝系の残留植物をはじめ,300種類を越す貴重な植物が自生し,「鯉が窪湿性植物群落」として国の天然記念物に指定されています。

ところが,ここ5年程前から湿原の乾燥化が目立ちはじめ,湿原の植生に変化があらわれ始めました。とくに平成6年の異常渇水は湿原と植物に大きなダメージを与えました。何千年もの間,厳しい環境の変化に耐え,生き抜いてきた植物が絶滅の危機に瀕しています。そこで,哲西町では,今年2月,岡山理科大学の波田教授らの指導のもと,修復工事を施し,湿原の再生をはかりました。
 

「エコアップ自然隊 レポート」

太陽の光をエネルギーに未来へ進め!
~手づくりのソーラーボートでレースに連続出場する岡山県立水島工業高校機械工作部。~

いま,地球温暖化や酸性雨など地球規模での環境破壊が問題になっています。その中で,二酸化炭素を発生させる石油にかわるクリーンなエネルギーとして太陽エネルギーに大きな期待が寄せられています。今回は,この太陽エネルギーを使ったソーラーボートを自分たちで製作し,福岡県柳川市で開催されるソーラーボートレース大会に,自作のボートで3年連続出場する水島工業高校機械工作部をご紹介します。この取り組みは「99工業高校テクノフォーラム」で最優秀賞を獲得しました。

「環境豆知識」

ペットボトルなどのプラスチック容器に,リサイクルマークが付けられているのをよく見かけます。気をつけてみていると,いろんな番号が書かれていたり,下についている英文字が違っていたりします。

これにはどんな意味があるのでしょうか。今回は,エコマークの中でもよく使われているプラスチックのリサイクルマークについてご紹介します。

岡山の昆虫

岡山の昆虫と題して、岡山県に生息している昆虫を取り上げ、その昆虫の生態を詳しく知ることにより自然とのふれあいを深めていこう、というコーナーです。

今号は、ネクイハムシ類に属する「オオネクイハムシ」を勉強してみましょう。